流学日記

東北出身の女子大生が、知り合い0から始まるシドニーでの留学生活をリアルに綴る実況中継ブログ

同性愛者たちによる盛大な宴マルディ・グラ・パレード

 

みなさんこんにちは!

 

最近「いかにも海外」って感じの派手な大学行事が続いてバテテいる、ひなこです。

 

でも来週からテストと課題地獄の日々がスタートするので

また違う疲れに苛まれるでしょう、がんばります。笑

 

 

そんな私は今週シドニーの同性愛者による祭典

マルディ・グラ・パレード(Mardi Gras Parade) に行ってきました。

 

 

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いやー熱気がすごかった!!いろんな意味でアツいです。

 

 

シドニーでは2月から3月の3週間、同性愛者を称える

 

シドニー・ゲイ・アンド・レズビアン・マルディ・グラ」

 

www.mardigras.org.au

 

というフェスティバル期間中、各地で100以上のイベントが開催され、

3月3日の夜にパレードでフィナーレを迎えます。

 

 

 

世界中から数十万人もの見物客が集まるこのパレードでは、

シドニー中心部の6kmもあるメインストリートを

きらびやかな格好をしたパフォーマーたちが豪華な山車に乗って練り歩きます。

 

 

このイベント、私もシドニーに来るまで存在すら知らなかったのですが

めちゃくちゃ規模が大きく、

国を挙げた国民的お祭りです。

 

 

もはやターゲットは同性愛者だけでは当然収まらず、

シドニー市民そのものとなっています。

 

 

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もう人がわんさかいて、一緒に行った友人と何度はぐれたか覚えていません。笑

来年行こうかなぁと考えている方は覚悟した方がいいです。笑

 

来場者の熱気も相まって、東京のラッシュアワーの山手線を超えるレベルの密度です。

 

 

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パフォーマーのみならず、観客も「同性愛」にちなんで

虹色をモチーフにした仮装をして街へ繰り出す人がたくさんいます。

 

日本の渋谷のハロウィンのような感じ、と想像してください。笑

 

 

 

そんな活気に満ちたマルディ・グラ・パレードですが、

 

同性愛を表す虹色の旗を掲げることから出発したこのパレードは

LGBTの尊厳獲得と認知拡大を目的にしています。

 

 

LGBTとは、

L ( Lesbian 女性同性愛者)

G (Gay 男性同性愛者)

B (Bisexual 両性愛者)

T (Trans gender 性同一性障害者を含む心と性が一致しない人)

を指します。

 

 

虹色の旗はLGBTコミュニティーの

「多様性」を表します。

LGBTのプライド、尊厳の声明です。

 

 

一見ど派手などんちゃん騒ぎのお祭りに見えますが

(実際そういう人もたくさんいますが笑)

 

実は真剣なメッセージが込められています。

 

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実は毎年開催されているこのパレード実は、

 

今年 (2018年度) が最大規模

 

となり、国民も今年度のパレードには特別な感情を抱いています。

 

 

その理由は、

 

2017年11月の国民投票による

同性婚合法化

www.bbc.com

 

この同性婚に関する国民投票では、

61.6%の国民が「賛成」したそうです。

 

 

やっとの思いで国に認められた同性婚

同性愛者にとって今年のマルディ・グラ・パレードは

その喜びを分かち合う場でもあります。

 

 

ちなみに現在日本ではまだ合法的に

同性婚は認められていません。

 

 

オーストラリア人の友人と同性婚について話したとき、

 

結婚って配偶者本人同士の契約でのみ成り立つのに、

そもそもなんでなんら関わりのない

政府の許可がいるのかわからない」

 

という話になりました。

 

 

しかしこの私たちの会話も、

私たち国民側の結婚の目的

政府側の政治目的のすり合わせによって

結論は変わってくると思います。

 

 

国民側の「結婚」の目的は大きく二つに分けられます。

①配偶者同士の関係の確立

②子作り

 

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また政府側も政治目的はズバッというと

「国民を幸せにすること」

そのためには

「国の財務状況を黒字に保つこと」が手段の一つになります。

 

 

もし結婚の目的を

「①配偶者同士の関係の確立」にするのであれば、

正直反対する理由が私は見つかりません。

 

 

個人が誰をパートナーに選ぼうと自由だ、という考えは

比較的多くの人に当てはまる考えではないかと思います。

 

 

実際オーストラリア含め

同性婚が合法化されている国では、

「人として平等に与えられて当然な権利」

とみなされています。

 

 

 

ただ結婚の目的を「②子作り」とした場合、

 

同性婚のデメリットとして一般的に

少子高齢化に繋がる

②子供の育成への影響

 

が挙げられます。

 

 

たしかに本当に同性婚少子高齢化

繋がるのであれば、

労働人口が減り、GDPが減る...となりますが、

果たして本当にそうなのでしょうか?

 

 

現在結婚しても子供を産まない夫婦は増えていますし、

そもそも未婚率が増えています。

1.出生数、出生率の推移|平成27年版 少子化社会対策白書(概要<HTML形式>) - 内閣府

 

 

その原因は、

雇用制度による女性のキャリアへの影響や、

家計問題など様々です。

 

 

様々な問題が絡み合っているので、

同性婚少子高齢化を阻害する要因とは言い難いです。

 

  

ただ ②子供の育成への影響に関しては

おそらく否めないでしょう。

 

 

同性婚配偶者の間に育った子供は、

父親または母親どちらかの存在に

触れることができません。

 

 

お母さんとう女性にだからこそ醸し出せる包容力、

はたまた

お父さんという男性だからこそ醸し出せる安心感を

子供は感じることができないのです。

 

 

しかもこれはあまり統計では出しづらい

センシティブな問題になってきます。

 

  

「結婚」の目的をどこにおくかによって国の決断は変わってきます。

そもそも日本は同性婚合法化の需要があるのか

調べる必要もありますが...

 

  

「個人の責任と自由のもとパートナーを選択する」

それは

「多様性を認める」

 

というよりは

 

「人として当たり前の権利」

 

 

しかし、

国家レベルで変化を起こすのは現実いろんな問題がシビアに

関わってくることを改めて考えさせられました。

 

 

 

そんな大きな壁を乗り越えたこそ、

マルディ・グラ・パレードには圧倒的迫力、熱気、感動が

みなぎっていました。

 

 

 

みなさんも来年機会があればぜひ生で感じてください!!

 

ではまた今度〜(^^)